パットの、ほんとう

30cmの高低差はスティンプ値分の補正が必要

グリーンのスピードを示すスティンプ値はスティンプメーターによって、グリーンの平坦地において毎朝計測されます。

スティンプメーターは、≒90cmのV字型断面のレールというシンプルなものですが、使う場合の下端面から≒75cmのところにノッチがあり、ここにボールを乗せて下端面をグリーン上に置いて、ボール側の端面を水平位置から持ち上げてゆきます。

するとボールの位置が≒26cm持ち上がったところで、ボールはノッチを越えてレール上を転がり、(レールを過ぎてから)グリーン上を転がった距離(feet)をスティンプ値と言います。

スピードと言いながらfeetという(速度の単位でなく)長さの単位で示されていることに面食らった記憶があります。

パターで打たれたボールが転がって止まるまでの距離(すべてジャンプなどせず一様に転がったとして)は、パターによって与えられたエネルギーに比例します。

これは、芝目が一様で平坦地での転がりによるボールから奪われるエネルギーはグリーン上のどこにおいても同じですから、物理的に正しいことです。

これからが手品です(嘘)。

スティンプメーターから転がるボールはレール上を転がっているときは(金属のレールなので、摩擦による)エネルギーロスは微小なので無視できるので、≒26cmの高さの位置エネルギーが(グリーン上で転がり始める時には)すべてボールの運動エネルギーに変わり、スティンプ値で示される距離だけ転がったらすべて消費されてボールは止まる、と理解できます。

逆に言うと≒26cmの高さの位置エネルギーはスティンプ値(feet)の距離だけボールを転がすことが出来るということになります。

距離は目の子でなく、歩測するのが正しく距離を測る方法ですが、段差のあるグリーンでは、上り下りの距離の増減の目安が大変難しくなります。

上りの場合は、ショートすることが多いですし、下りの場合は大オーバーと言うご経験をお持ちの方が多い筈ですが、それは段差による距離の増減の予測が大きく想定外に外れたということです。

段差が≒30cmあった場合、そのことは物理的なことですからかなり読み取れると思います。

ですから、上りであれば段差分として+(その日のスティンプ値)、下りであれば段差分として−(その日のスティンプ値)を補正して距離を求めればよいことになります。

それにこの概念は、スティンプ値が変わっても(その日のグリーンが速くても遅くても)適用できるという、まさに手品のような神秘性(大袈裟!?)を持っています。

尤もスティンプ値はfeetですので、mに換算する必要があります。
1feet=0.3048mですから≒0.3mとして計算すればよいことになります。

今日のスティンプ値が9feetであれば、≒2.7mの距離の補正を必要とすることになります。

なお、厳密には段差の部分も転がり距離の一部なわけですから、段差を含む歩測距離にこのスティンプ値分を加減することは過補正とも言えますが、現実的にはそこまでしなくとも対応できると思います。

お試しください。

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